うつ病は他の病気と同じように、放置しておくとどんどん深刻になるので、気づかなければ気づかないほど患者は社会復帰が困難になります。最初のうちはちょっとだるい程度の感覚でも、うつ病が進行して仕事が手につかなくなってくると休職せざるを得ません。それを防ぐために、この病気を初期のうちに気づいて治さなければいけません。そのために初期症状の内容を知っておくことが大切です。うつ病の初期症状は、やる気が出なくなったり食事が美味しいと感じられなかったりします。たまに、日課にしているランニングやネットサーフィンをやる気がなくなる、ということが起きますが、初期症状でも同じ症状がふと現れます。そのため、たまたまやる気が出ないだけだと考え、そうした症状を感じてもうつ病だと考えない人が多いです。何か精神的な異変を感じた時、それがうつ病の初期症状か判断する基準はその異変が続くかどうかです。理由なくやる気が出ない、体調が優れないという場合は、一日寝れば次の日には解消されます。しかしそれがうつの初期症状の場合は、寝ても良くならないどころかますます悪化します。初めて異変を感じた時にはたまたまだと考えるのは仕方がありませんが、それが継続したらうつの可能性を疑いましょう。目安として三日経っても症状が改善されない場合は、うつ病を疑った方が良いです。うつ病を疑った時は、チェックリストを参考にしましょう。チェックリストとは、たくさんあるうつ病の症状から、特に患者によく当てはまるものをリストアップし、それぞれの問いに対して当てはまるかどうか選択する質問票です。通常病院での診察の時に記入するものですが、病院のホームページにアップされていることもあるので、検索すれば見ることができます。チェックリストは、数日ごとに同じ内容のものに答える、というようにして使います。すると書き込んだ後にその数日前に書き込んだチェックリストと比較し、当てはまる項目数が増えているか、回答は変わっているか分かります。前はどちらかと言うと当てはまる、と回答していた所を今回は当てはまる、と回答していたり、当てはまる項目数が増えていたりするなら、それは確実にうつ病が進行しているということです。心療内科などに相談に行きましょう。自分はうつにならないという根拠の無い自信や油断は、うつ病の進行を許してしまいます。ちょっとでも怪しいと感じたら、まずはチェックリストで自分の異変が初期症状なのかどうか調べましょう。
うつ病は早期に治療することが完治には重要ですが、病院選びや医師との相性が特に重要な病気の一つです。うつ病は投薬治療がメインですが、薬の出し方に違和感がある医師は要注意です。また、患者側もあらかじめ何を伝えるかを決めるようにしましょう。
うつ病を治療するために病院を選ぶ場合は、精神科や神経科を受診して、信頼関係の築ける医師を探すのが一番です。症状が重くなった場合でもちゃんと通院出来るよう、無理なく通える病院を選ぶのも重要なポイントです。
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